「お前もか・・・。」
そう言おうとして、それは第三者の声にかき消される。
「酷いなあ。忘れてしまったんですか。」
ナナミもオレも、突然の来客に驚き扉を振り返った。
そこには扉にもたれかかるようにして立っている男がいた。
「あ・・・!あなたは・・!」
ナナミに一瞬遅れて、オレもその男を思い出した。
そう、それは確か_____。
昨夜、オレの前に現れたサングラスに黒いスーツの・・・。
そう、確か名前は、三津谷祐一。
ああ、そうだこの男がオレに、薬を飲ませた。
昨日のことが、一瞬にしてよみがえってきた。



