「あ・・・・。」

目を覚ますと、もう大分慣れてしまった真っ白の天井が目にとびこんでくる。
ぼうぜんと、ただそれを見つめているとふいに声がかかった。

「もう頭痛、大丈夫なの?」

椅子に腰掛け、ナナミがこちらを見下ろしていた。

「え、あ、ああ・・・・。」

ナナミがすぐそこに居ることに動揺を隠せなかった。
目覚めてすぐに見る顔だなんて、思わなかった。

見渡せば、ここは自分の部屋では無い。
初めて目覚めた時の、手術室のような場所だった。
ただ、その時と違うのは、手術台が二台あったことだった。