ランク世界~また君と~


「そうだな・・・。あとは・・・。このレプリカ実験の意図が何かってことくらいか。」

人間のようであって、人間では無い。
いまのところ、オレたちが人間とは違うところが何かは分からない。
しいて言えば、腹が減らない・・・ということだろうか。

ふつう人間ならば、食事を取らなければいけない。
だが、食べなくても体に支障を感じない。
別に、食べられないわけでは無いと思う。
・・・のどが渇いて、水分が欲しくなることはあるから。

「レプリカ・・・。」

ナナミは、まだその現実が信じられないとでも言うように唇をかむ。

「今日、浦波が来る予定だから・・・。その時に聞いてみる。」

階段下から頭を出し、部屋の前を覗く。
まだ浦波は来ていないようだった。

「じゃあ、また何か分かったら教えるから。」

浦波が来てもオレが部屋に居なかったら、鍵を頑丈にされる恐れもある。