まだ乾ききっていない髪から、水滴が垂れ枕をぬらしていく。
首もとが、冷たくなっていった。


戦闘中に頭に流れる、髪の長いナナミとの戦闘シーン。
あれは、いったい何だったのだろうか?


それを考えるにしても、体力は残されていない。

まぶたが、じょじょに閉じられていった。
しかしそれは、ふいに響いたノック音で遮られる。

浦波がやっと来たか・・・。
ずいぶん遅かったな、などと思いながらオレは、どうぞと声を掛けた。