入った部屋は、とてつもなく広く、中央にポツリと戦闘リングがあった。 その部屋ではすでに何人もの部下たちはせわしなく働いており、暇をもてあましている人物は居なかった。 浦波も、延々と部下たちに指示をだしていた。 待っていろと言われ、座ったパイプ椅子。 リングをはさんで置かれた反対側のパイプ椅子には、ナナミが座っていた。 自然と、彼女と目が合った。 少しの間だけ、見つめてみると、彼女は少し戸惑ったように視線を外した。