それらを読み返し、よし、と一息つくとオレは質問スイッチを押した。 前回と同じように、ピンポーンだのと音が無い。 だからやはり鳴ったのか鳴ってないのか分からないのだ。 ほどなくして、浦波がノックもせずに部屋へ入ってきた。 「何かあった?」 ・・・しらじらしい。 昨夜、彼女はビンから出てきたのだ。 そこに居たオレが、彼女について何故疑問に思わないと思えるんだ? 浦波はきっと、オレはナナミについて聞くことを、とっくに理解しているのだ。 それくらい頭が回らなければここには居ないはずだ。