「失礼するよ。」


案の定、浦波だ。
失礼するよって、もう入ってんじゃねーか。
タイミングが、悪すぎる。


「いきなりですまない。質問させてくれ。・・・・なぜ、あの部屋へ行った?」


なぜ、だなんて。
足が勝手に動いただけでその言いぐさは、ヒドイんじゃないか?

まるで、禁断事項に足を踏み入れたようだ。


「・・・無意識だった。足が、勝手に動いたんだ。・・・ああ、あと頭の中で声が響いてたな・・・。イソゲとか、クルとか・・・・。」


「共鳴、しているのか・・・。」


その時、浦波が言った言葉は、オレに聞こえていなかった。
ただ、その時になって、どっと、疲労感がでたんだ。


「今日は大変だったろう?目覚めたとたん、僕の説明を聞いて・・ナナミを受け止めたりして。」



確かに、多忙な一日だった。
足が、ジンジンと痛む。


「今日はもう、寝るといい。」