「いや・・・。ちょっと質問が・・・。」
浦波は、ハァ~ッとため息をついて、ベッドに座り込んだ。
「なんだ・・・。で、質問って?」
「オレの髪の色。色素が抜けたって言ってたけど、体はレプリカなんだろ?データから作るなら何で・・・。」
「その事なら、答えは簡単だよ。・・・ミスだ。私の部下の研究員が薬の用量を間違えてね。・・・その薬の副作用が、色素を抜くものだったんだ。」
浦波は、ハァ、と息を一度ついた。
「薬が適量だったら、色素は抜けないんだけどね・・・・。ああ、君が早く目覚めたのは、その薬が多かったからだろう。本当は、生前と全く同じにするために、見た目・・・、つまり、髪の色素も抜けないようにしているんだ。だから、毎日ちびちび与えているんだ・・。なのに・・・。」
「つまり、オレは早く目覚めたのはその薬の量が多かったからで。一気にたくさん与えたせいで髪の色素が抜けた・・・と?」
「・・飲み込みが早くて助かる。他に、質問は?」



