ぺらり。
背表紙には年代が書かれているようで、オレは一番古い年代のものを手に取った。
「・・・・コホッ・・・。」
ページをめくるたびに埃が舞い、のどに不快感が生じた。
今にも敗れてしまいそうな薄い紙。
デザイン自体は古くさくなく、むしろ現代的だ。
今が何年なのか分からないが、かなり前のものだと理解していいのだろう。
「・・・あった。」
少し色褪せた、顔写真。
それは紛れもなくオレの顔だ。
髪の長さだとか色は違うけども、見間違うはずの無い、自分の顔。
とくに、めぼしい資料は見あたらない。
最初のレプリカ。
銃殺されて死亡。
一番知りたかった、誰がオレを銃殺したのかは明記されていなかった。



