ぼくは、振りかえって、恐る恐る聞いた。
「・・・・・・何?」
色摩さんは苦笑した。
「もう、そんな警戒しないでくださいよう」


・・・・・・それは無理だ。


「ちょっとね、お願いがあるんです」
そう言うと、色摩さんは、「椅子」から立ち上がり、生徒会長の机の中から、何かの洋服を取り出した。
「・・・・・・それは?」
「うふふ、かわいいでしょ?」
色摩さんは、ぼくの目の前で、それを広げてみせた。


それは、メイド服だった。




「何それ?」
「メイド服です!」
「いや、見れば分かるけどさ。・・・・・・そんなもの出して、どうするの?」
口ではそう言いながらも、ぼくはなんとなく、このあとの展開が予想できていた。
「風宮君、ちょっと、ここで、これを着てみてください」




・・・・・・やっぱり。