「金屋武」



おれは病気だ。


日本で発見されてから、まだ間もない、現代の奇病にかかっている。


その症状があまりにも特殊なため、具体的な治療法はまだ確立されていない。痛みや苦しみを感じるようなものではないが、その病気のせいで今、おれの高校生活にかなりの支障が出ている。


朝、学校へ向かうときは、ゆっくりと歩かなければいけない。長い道のりを、警戒し、神経をとがらせながら登校している。
毎日、そうして気をつけていないと、病気のせいで事故が起きてしまうのだ。


さて、おれ、金屋武がわずらっている、その病気の名前なのだが・・・・・・。


ああ、でも、くそ、言いたくねえなあ。恥ずかしい。


でも、言わねえと話が進まねえしなあ。


くそ、ううう。


よし言うぞ。




「ギャルゲー病」。笑うな!


それが、この病気の名前だ。