葵たちは、裕二先生を紹介して、

全員にこう告げた。


「最近、隣街の紅鮫が勢力を伸ばしているとの情報がはいった。
気をつけるように。」

って。

紅鮫って確か、隣街のトップだった気がする。

噂ではやり方がせこいとか…

わたし達も気をつけなきゃだね。

出来るだけ麻妃と離れないようにしよっと!

「以上。解散。」

…え、それだけ?

そのためにわざわざわたし達も呼んだの?

ってあ、
そっか。

メールとかだと漏れたりしたら困るもんね。

わたし達を呼んだのも、この話をわたし達に聞かせるためか。

んじゃ、仕方ないかな。


「紅音?なにしてんだ。」

和紗が私の名前を呼びながらのぞき込んできた。

「ぬ?考え事!」

私は、笑顔でそう答えた。

「へー。紅音にも考えるくらいの頭あったんだなー」

…ちょっと、

「どーゆーいみよー!?」

「え、そのまんま!」

「和紗ー!?」

「へっ!」

「そろそろキレる…「紅音。早くしろ。」

…ちっ!

邪魔が入ったよ!

まったくもー!