あれから、あの事故から10年の月日が過ぎた。


私は26歳になった。



「ねぇ、ままー!パパまだ寝てるの…」

「ままー!パパ起こして!」

葵をつつきながら騒ぐ、私の可愛い子供達。

魅音(みおん)と璃音(りおん)。

「パパ明日もお仕事だから寝かしてあげて」

運転しながら私が声をかける。

「はーい」

魅音はいいお返事。

「だーめ!今起こすのっ!」

あら、璃音はだだこねちゃった

「璃音!言うこと聞かないといけないんだよ!」

魅音がお説教し始めた。

魅音、いいお母さんになりそうね。

「僕はいいんだよ!男の子だもん!」

璃音が威張りながら言った。

そんなの初耳ですけどー?

「子供だからいうこと聞かなきゃいけないの!!」

魅音が、叫ぶ

え、子供だからなの…?

「そんな法律ないもーん」

法律なんて、良く知ってるわね、

「…うるせぇ。」

葵が不機嫌そうに目覚めた。

「「パパー!」」

葵に抱きつく二人をベリっと剥がして言った。

「俺に抱きついていいのは紅音だけだ。」

「えー!ずるい!私ね、パパと結婚するの!」

「じゃーあ、僕はママと結婚する!」

「紅音は俺のだ。譲らん。」

「5歳児相手になにむきになってんのよ…」

「5歳児だからこそだ。紅音を取らないようにな。」

「ばーか///」

「あ!あーーー!!海だーーー!」

「わぁぁぁあ!!ホントだーー!」

「「キレーーー!」」


二人が盛り上がってる横で…


「俺はねる。」

「ちょっとは相手してあげてよ?」

「ん。」