イチゴ大福

紅音side


辛かったって、

苦しかったって、

そう言いながら泣きついてくる麻妃。

正直、雅人にはムカついた。

でも、嫌いになんてならないし、なれない。

でもね、


「今の関係は、少なくとも崩れていくんだよ。

良い方にも、悪い方にも。

いつまでも変わらない関係なんて、ありえないんだから。

変えてみる気は、ない？」

私は麻妃にはっきりとそう聞いた。


麻妃は少し黙ってから、

静かに頷いた。


「変えてみたい」

そう言って。


「覚悟はできたから。」

そう、目に浮かぶ涙を拭き取りながら言った。