トゥルルル…

トゥルルル…

「優?梓は?」

「アパートにいるよ。今、客用の布団買いに行って来たんだよ。オレからのお祝いだ」

「そっか。ありがとね。」
「雫…よくお義父さん達、梓が都会の大学に来ること許したな。」

「確かにね〜。でも最初は反対したのよ。家から通えるところでもいいでしょって。でも梓がどうしてもって…」

「そうなんだ。」

「梓に悪いことしたかな…」

「何が?」

「結婚しても家にいること…梓、遠慮したのかな…」
「まぁ、梓抜きの話し合いだったしなぁ。」

「梓、喜んでくれると思ったし…」

「喜んでたろ、梓。」

「うん、結婚は喜んでくれてたよ。でもね、家に一緒に住む話しした時はちょっと顔色が曇った気がしたの…」

「考えすぎだよ、雫。」

「うん…」

「じゃ、明日、引っ越し荷物片付けてからそっちに戻るからさ。」

「うん、色々ありがとね。」

「かわいい義妹だからなぁ。オレ、下にいなかったからさぁ、嬉しいんだ、ホントに。なんでもしてやりたくなる。」

「ありがと。そのかわいい義妹に、手、出さないでよ〜。」

「バ〜カ。出すかよ!オレには雫だけだ。」

「ちょ…」

「雫といれない夜はさみしいよ。」

「も〜。わかったから!聞いてるこっちが恥ずかしい!!」

「ぷっ!!雫、かわいいな〜。おやすみ。」

「…おやすみ。」

雫と話ししながら歩いてアパートに着くと、梓が布団を敷いて待ってた。


梓は俺に布団で寝ろと言ってきた。けど、かわいい義妹を床に寝かせるわけにはいかないし…梓は絶対引かないだろうさなぁ。

梓を納得させる手段はただ1つだ。
一緒に寝る。さすがに驚いてたけど、有無も言わさず電気も消したし、さて、寝るか…

枕も1つだし、ここはお義兄さんが腕枕をしてやるさ。

梓、今日は疲れたろ…

ゆっくり寝ろよ………