そう思ってたから、飯島さんに「好きだ」って言われたときは、頭が真っ白になった。


涙が出るほど嬉しかった。




でもだめなんだ。



私なんかがそばにいても、飯島さんは幸せになれない。



飯島さんは世界中の誰よりもかっこよくて

優しくて


あったかくて



誰よりも素敵な人。



私なんかより飯島さんにふさわしい子はいっぱいいる。



もっと明るくて

元気で

前向きで

可愛くて

優しくて



普通にしゃべれる




そんな子じゃないと飯島さんにはつりあえない。


そういう子と一緒にいたほうが飯島さんは楽しいはずだもん。



私なんかじゃだめなんだ。




だから私は精一杯の力で、飯島さんの腕を振りほどいた。