昇降口から四人の女子が出てきた。 輪の中に未央はいない。 俺は視線を戻した。 途中、ふっと視界を小さいものが横切った。 ふわふわの髪。 小さい背丈。 俺はすぐに気づいた。 「未央・・・・・!!」 走って正門を去ろうとする未央を追いかけた。 すぐに追いついて、腕に手を伸ばした。 掴もうとした寸前、手を止める。 「未央・・・・・・・・!」