ふっと自転車のスピードが速くなる。 下り坂になった。 怖くて私は飯島さんにしがみついた。 「未央――――――っ!!」 飯島さんは 空を見上げて叫んだ。 「好きだ――――――っ!!」 力いっぱい叫ばれた声は 静かな辺りに響き渡り 私は息を飲んだ。 目の前には いっぱいの海が広がってた。