次の日、登校してきたのは金だけだった。
「銀は?」
「…いなかった」
「いなかった?」
「部屋にいなかったんだ。どこに行ったんだろう」
心配そうに話す金は、泣きそうになっていた。
「昨日、どうしたの?」
「…銀が、寝ていたんだ。死んでいるのかと思った」
一瞬、時間が止まったようだった。
うつむき加減で話す金には、何が起きているのか理解しているように見えた。
「ピクリとも動かない銀にあわてた。
生きていたからほっとした。
だから、魔力を分けながらずっと隣にいたんだ。
そしたら…」
「そしたら?」
「いきなり飛び起きて、僕の腕をつかんだ。
そして、紫桜のところに飛んだ」
「銀って、移動魔法使えるの?」
「使えないはずなんだ。それに、僕の魔力を分けたって言ったよね。
僕の魔力、半分分けたんだけど、吸い取られるようになくなってって…」
奇妙だった。その時の自分でも、明らかにおかしいと思った。

