うるさいチャイムがなる。

９月だというに気温は30℃近くある。

そんな、灼熱地獄に1000人近くの生徒が体育館という名の地獄に投下される。

「え～、夏休みもおわりましたが...」

校長の無駄に長い話が始まる。

校長の話などまともに聞いているやつは指で数えれるくらいの人数であろう。

「あ～、やっと始業式おわった～。」

俺の名前は椎名水姫(しいな　みずき)
14歳というぴちぴちの男子中学生。

「ってか体育館にクーラーガンガンつけてればやる気でるんだけどな～」

こいつの名前は島場　拓(しまば　たく)
中学にはいって知り合って仲良くなった。

「いくらゆとりでもそれはないだろｗ」

俺は現実をみてみる。

「夢壊すなよｗ」

笑ってるのかムッとしてるのかわからない顔で拓が言う。

そんな他愛もない会話をしながらその日は家におとなしく帰った。

「ただいま～」

「おかえり、はやかったね」

ばあちゃんがむかえる。

「今日は始業式だけだからね」

と俺は言い去って二階にあがっていって帰るなりパソコンに手をかける。

(いま帰りましたー)
とチャットに文字を打ち込む。

(おー、おかえりー)

返事を返してきたのは彼女の田村　由紀(たむら　ゆき)

この彼女とは付き合って3ヶ月ほど。

彼女と付き合った理由は趣味が合うのと俺の一目ぼれだった。

見た目というか性格に一目ぼれした。

ケータイがない俺にとってパソコンはおれにとっての唯一の連絡手段だった。

その日もずっとパソコンをいじりながら一日をおえた。

(んじゃ、今日は寝るは～、また明日学校でね～)

(おｋ、おやすみ～)

パソコンの電源を落とした。