「吉野...」





そう、私の口から漏れた彼の名前。





「ダメだろ、雪降ってるんだから風邪ひくぞ」





そう言っているが傘を持っているワケではない。





「何しに来たの...」





「ん?心配だったから」





そう、平然と言う彼。





「心配か...」





そう空を見上げながら呟いた私。





もう夜だから真っ暗だ。





「メリークリスマス」





そう言って私たちに近づいてきたサンタクロース。





手渡されたのはケーキの割引券。





わ、現実的。と思ったのは内緒にしておこう。