「決めた。ショートケーキにする」 そう言えば、吉野は笑って注文をしてくれる。 しばらくして運ばれてきたショートケーキとモンブラン。 本当、なんだか懐かしい。 そのまま黙々とケーキを食べるわたし達。 外ではさっきのサンタクロースが割引券を配っている。 ふと私の視線が机の上の割引券に移る。 ただの紙切れなのに価値がある。 世の中は不平等だ… なんて思いながらそれを消すようにケーキを食べる。