「いらっしゃいませ」 そんな店員さんの声を聞きながら席に座る。 そして「どれにする?」と私の前にメニュー表を広げた吉野。 「吉野は選ばないの?」 ふと思った疑問を口にしてみる。 「俺はいいよ。 メニューならもう覚えてるから」 そう言って微笑む。 メニュー覚えてるってどれだけこの店来てるんだ…なんて思いながら選ぶ。