sied彩香  


放課後になったので図書室に行ってみた。
でも、誰もいなかったからあたしは椅子に座って少しの間だけ待つことにした。
つか、人を呼び出しといて待たせるとかなんなん?!
心の中の不満が顔に出ていたのか分からないけれど、颯人が図書室に来てすぐに

「待たせてごめんっ。ホントにごめんっ。あ、あと待っててくれてありがとう。」

と慌てた様子で謝ってきた。

「大丈夫だよ。」

あたしは出来るだけ優しく言った。




「あ、あのさ、いきなりで本当に悪いんだけど、、、」

「なに?」

「俺と付き合ってください!!」

「はぁ?」

「あ、えっと、その俺実は前から彩香の事好きで…。彼氏いたの知ってたから告白とかできなかったんだ。でもね、この前泣きながら学校に来たでしょ?そん時俺なら絶対彩香を泣かせたりしないって思ったんだ。彩香が泣くところ俺はもう見たくないんだ。だから、今は俺の事好きじゃなくてもいいから、俺がちょっとずつ好きになってもらえるように頑張るから。だから俺と付き合ってください。」


何こいつ、おも笑。よくこんな恥かしい事をスラスラ言えるもんだな。
あたしは心の中で告白への率直な感想を述べてから


「うーーーん…。ごめん、ちょっと考えさせて。」


と言ってあたしは図書室を後にした。