命絶えず動く心臓。




「里中さん、少しお話しいいですか?」
(サトナカとは私の苗字である。)

「あ、はい‼︎」(お母さんの声)

「沙羅…ごめんね…少しここで待っててくれる?」

「…うん‼︎」

どうしてお母さんはあんなに辛い顔をしていたのだろう。
私が家にいたら邪魔なのかな。
私の事嫌いになっちゃったのかな。

そんなことばかり、その時の私は頭でひたすら考えていた。

お母さんとお医者さんは病室を出てすぐのところで小声で話していた。