命絶えず動く心臓。




11月19日。

私が産まれた日。



お母さんがそっと、産まれてきたばかりの私を抱き上げ、

「沙羅」と呼んだ。


「産まれてきてくれてありがとう。」


と言った。


しかし、私はすぐに違う部屋に移され、小さなベッドの中に入れられた。

呼吸器とかなんとかいうやつに。



私は生まれつきの重い病気だったらしい。



それは少し大きくなっていた自分でも分かっていた。


すぐに体力は無くなるし、手足に力が入らないし。

度々、入院もしていた。