この世に神なんていないと思ってた。 天使なんて、悪魔なんていないと思ってた。 おばけも魔法使いも。 私には"死"という選択しかなかった。 人はいずれ死んでゆく。 "一生"というこの言葉も、一瞬で消えるかもしれない。 殺されるかもしれない。 ……と。 だけど私は16歳という若さで終止符をうった。 16年間と半年。 私は精一杯生きた。 何度も何度も死にかけた。 それがどんなに過酷か。 誰も想像していなかった。 ましてや、あの時の私には……