恋色キャンバス


「小野田さん!あれ、小野田...さんだよね?」

お昼、前の子に声をかけられた。

「あ、はい…。そっちは...」

さっきの係決めのときにだいたいの名前はおぼえたがこの人の名字がでてこない!

ついついきいてしまっていた。

「あ、うち?うちは五十嵐 悠。よろしくねっ」

「五十嵐さん...宜しくお願いします。」

少し固くなってしまった。

これからうまくやっていけるか不安だがなんとか頑張ろう。

「ねねっ!お弁当一緒に食べよっ!お願い〜」

五十嵐さんがいきなり机を付けてきた。
別になんでもよかったからうん。と言って机を寄せた。

早速五十嵐さんの質問攻め攻撃が始まった。

「ねぇー小野田さんってさ部活どこはいるの?ここさ、強制じゃん、部活。」

ここは部活が強制なのだ。

「私は、美術部。無難かなと。」

「そーなんだぁ!うちはねバスケ部!運動神経鈍いけどね...」

「あのさ...」

なんだか五十嵐さんがうちの目をじっと見て、

「ねぇーねぇー...小野田さんって彼氏いる?」

でたでた...

出たよ...この質問...