私はひとりで通学路を歩く。
いつもと変わらない景色。
同じことの繰り返しの毎日。




ただ優弥に会いたくて
そればかり考えていた。




家に着くと
軽くメイクを済ませ駅まで走る。




ーはやく優弥に会いたい。




最寄り駅に着くと
優弥が改札で待っている。




[優弥ー!]




私は優弥の胸に飛び込んでいった。




[おお、李美。はやかったな!]


[はやく会いたくて走ってきた!]


[そっかそっか。んじゃ行くか!]




そういって優弥は
私の手を取り歩き出した。




優弥の手は大きくて、
いつも温かくて
私はこの手が好きだった。