Treasure~もう一度、恋~

陽斗をお風呂に入れて、はみがきをして、寝かしつけて。

結局、瞬とふたりで向かい合えたのは、22時頃だった。




「ごめんね、待たせちゃって」

「…いや」

「それで、話なんだけど」





ここまできたら、逃げることは出来ない。

嘘も、きっとばれてしまう。





「どこから、話そっか」

「…最初からに、決まってるだろ」

「3年前?」

「もちろん」




今でも、鮮明に思い出せる

あの頃




「3年前、瞬の映画の主演が決まったでしょ?
 ちょうど同時期に、生理が遅れてることに気づいたの。」

「…」

「陽斗を、妊娠してた。」

「…やっぱり、そうか」




納得、という表情を浮かべて、瞬は天を仰いだ。