Treasure~もう一度、恋~

それから

俺たちは、同じ席につくようになった。

かと言っても、言葉を多く交わすわけでもなく

彼女は、いつもどおり図面を書き

俺は、台本を覚える



時々、休憩がてら世間話



それでも、俺は幸せだった。

少しずつ、彼女のことを知っていく。

少しずつ、少しずつ、ふたりの距離が縮まっていく。




そんな感覚は、はじめてだった。





今まで、告白されて、付き合って、SEXして、別れる

(…順不同の時もあったけど)

今じゃそれが、すごく無機質で無意味なものに思えた



きっと

これが俺の初恋






彼女が、好きだ