「立花さんは親御さんとちゃんと話し合ったかな?

 先生は……」





 ビクビクしながらも、先生は私に高校選びの重要さと将来の自分の価値など長々語り続け。
 気づいたら終わりのチャイムが教室に響いていた。



「先生、もう戻って良いですか?」

 少々うんざり顔で告げると、先生は慌てて机に広げられた成績表を片づけ始めた。



「次の時に続きを話そう」


 ……いや。もう十分なんですけど。



「失礼しました」


 廊下に出ると放課後の喧騒が響いていた。

 その波に乗るように、足早に自分のクラスに戻る。




 ……今日から生徒総会の資料まとめようかな。