「柏木さんの話聞いてなかったんだね。
 総会も始まるし、その前に一度みんなで食事でもって話になったんだ。

 ほら、駅近くのファミレスで」



 ふわり笑った三田君を見て、視線を外した。



「……そうだったの。

 じゃあ、後は如月君と圭子を待てばいいのね?」

 茂木君を見ると「はいっ」と頷く。


 周りを見ると、私達三人を遠巻きに見る女の子が何人か居た。

 これで如月君まで来たら……


 思っていたとおり、廊下の奥が騒がしくなった。



 ―――如月君かな。


 声がする方を見ていると、細身の男の子が階段を下りてこちらに向かってきた。



 うん。当たり。


 予想通り、見目麗しい生徒会副会長の如月君だった。

 如月君の姿に、一層色めき立つ女の子達。