「それで、何の用だったの?」


 生徒会室までの道のりを歩き始めると、茂木君に腕を引かれた。



「先輩、今日は活動無いんですよ?」


 ……え?


「もしかして聞いてませんか?
 今日は生徒会活動はお休みです!」



 ……聞いてない。



「……聞いてないんですね。
 おかしいな。柏木先輩が伝えるって言ってたんですけど」


「あ、圭子が休み時間に来たわ。
 ただ、私がちゃんと話聞いてなくて内容が…」

「ああ、柏木先輩ちゃんと伝えてたんですね。
 先輩の事だから忘れてると思ってたんですけど」


 顔に似合わず結構毒を吐いてるわよね、彼。

 苦笑いで話を聞いていたけど、結局何故休みなのか話を聞いてない。



「で、どうして茂木君が私を迎えにきたの?」


 生徒会が休みなら彼も真っ直ぐ帰っていいはず。

 私に何か用があったのかな?