進む道の先に、
1人の少女の姿が見えた。


長い、漆黒の髪

透き通るような白い肌


制服の着こなしを見る限り、
俺と同じ1年生だろうか。


まだ少しぶかさを感じる制服からは
細い手足が伸びていた。


少女は大きな桜の木の下で、
ずっと立って桜を見ていた。