結衣姉が振り向いた瞬間、頭に冷たいものが落ちてきた。

「冷たｯ！」
「雨漏りじゃねぇの？」

晃太郎がもう雨漏り対策をしながら呟いた。

「雨漏りじゃ眠れないよぉ…せめて違うとこ探そぉ…」
「確かに。雨漏りなんてあったことないし別のとこがいいなぁ。」
「だよねぇ？泉ちゃん」

結衣姉と泉が頷きながら団結してる。
ﾀﾞﾒﾀﾞﾒ！
あたしは二人が行こうとしてるのを引き留めようと注意した。

「でも外に出たら土砂崩れに紛れるかもしれ…!!」
「あたしちょっと見てくるねぇ…」
「あっ！」

結衣姉はもうカッパを来てﾄﾞｱを開けて外に出ていた。

「駄目だって！」
「気をつけなぁ。」
「結花姉！」
「結希、結衣だって子供じゃないんだから大丈夫よ。」

あたしはしょうがなく結花姉にさっき来た男の人の話をした。

「まぐれでないの？」
「まぐれ！？全てが的中したのよ！？偶然にもほどがある！」
「でもいくら何でも土砂崩れなんてさぁ…」
「土砂崩れ…」

晃太郎がﾎﾟﾂﾘと言った。
すると窓辺に行き目を見開き外に出ようとした。

「晃太郎！？」
「土砂崩れになるかもしれない可能性はある。結衣さんを探しにいこう！」
「晃太郎くんまで？結衣は子供じゃないの。」

結花姉は最後まで反対した。
でもあたしと晃太郎はｶｯﾊﾟを着て外に出た。