ピンポーン

「みのり、ただいま。」

お母さんだ。

「おかえり」

変な表現かもしれないけど、

母が部屋に入る途端、

自室の空気の全てがギューって縮まって

息が苦しくなるような感じがした。

「みのりあのね、

今回は本当にお勉強を頑張ったと思う。

でもね、来年からは近くの公立中学校に行くことになったわ。」

ああ、やっぱりか。分かってた。