私は夜道を歩き出した。

闇に紛れるように。
行き交う人々の目に止まらぬように。

人は何かしら弱味を持っている。
世の中弱肉強食、弱味を見せた奴が負け。
弱味を奪った方が勝ち。
そして、プロは作らない。


注意しながら目的の会社の屋上まで、壁をつたって登る。

危なげなく侵入点到着。

監視カメラなんてものは映せる範囲が限られている。セコムなんてもっと簡単。

切ってしまえば済むことだから。

やっかいなのは人だけど、それでも人は機械より簡単に騙される。

つまり私の侵入捜査に敵は、無い。

今日も余裕で目的物まで到達した。

後はまた注意わ払って帰るだけだ。

「ふぅー…」

私は息を吐き出すと気分を入れ替え気合いを入れた。

そしてまた慎重にもと来た道を戻り始めたー