夏色の約束。~きみと生きた日々~



「じゃあ……海、行きたい」

「海? なっちゃん、海に行きたいの?」

「……うん」


あおちゃんがここまで言ってくれてるんだもん。


今日は素直にあおちゃんの言葉に甘えさせてもらおう。


っていっても、いっつもなつのお願い事をあおちゃんが叶えてくれてるんだけどね。


「じゃあ、海に行こっか?」

「うん!」

「あははっ、なっちゃん、すごく嬉しそう」


なつが満面の笑みで答えると、あおちゃんはそう言っておかしそうに笑った。


「よし、行こっか!」


なつがコクンと頷くと、なつの右手が温かいなにかに包まれる。


………あ。


右手に視線を落とせば、しっかりと繋がれているなつの右手とあおちゃんの左手が瞳に映って。


思いもしなかった突然の出来事に、なつの心臓は今にも爆発しそうなくらいに鳴りだす。


その時、花鈴ちゃんが言ってた言葉がふいに脳裏によみがえった。


『私には、ふたりが両思いに見えるけどな~』


ドクン、と胸が温かくなる。


やっぱり、あおちゃんもなつのことが好きなのかな。