「なっちゃん、今、余計なこと考えてるでしょ? 俺が楽しめない、とか、なつばっかりが楽しい、とか」
「うっ……」
「ははっ、当たりだ」
何がそんなに楽しいのか、目の前でもっとにこにこ笑いだしたあおちゃん。
むぅ……、なつは本気で悩んでるのに。
あおちゃんは、少しだけ膨れっ面になったなつの顔をのぞき込むと、ほっぺたを潰すようになつの頬に触れる。
「さっきも言ったでしょ」
「え……?」
「俺は、なっちゃんがいればいいって」
「……っ」
「なっちゃんがいたら、何やってても楽しいんだもん」
あおちゃんの柔らかな髪の毛が、風にのってふわふわと揺れる。
「だから、今日はなっちゃんの好きなところに行こうよ」
目尻を下げてにかっと笑ったあおちゃんが、なんだかとてもかっこよかった。



