だけど、倒れて意識まで手放してしまったんだもん。 お母さんからしたら、きっと怖かったよね。 なつが、目の前で倒れたことが。 ……でもね。 たくさん心配かけてるんだろうなと分かってるけど、なつは受け止めなきゃいけないの。 ここで逃げてしまえば、これから一生この事実を受け入れられない気がしたから。 「……では」 お医者さんがたった一言そう言って、目を伏せながら思い扉を開いた。 なつは一歩一歩、ポツンと真ん中にあるベッドに横たわっている影に向かって足を進める。