夏色の約束。~きみと生きた日々~



……どうしてあおちゃんは、そんなに恥ずかしいことを平気な顔で言えるんだろう。


好きな人に好きだと言うことは、とっても勇気のいることなのに。


なつにとって、あおちゃんに“好き”って言うことはすごく大変なことで、あおちゃんの顔を見るだけでいっぱいいっぱいになっちゃうのに。


……でも。


あおちゃんが余裕そうに見えるのは、なつの勘違いなのかもしれないね。


だって、あおちゃんの手元に目を移せば、その手は分かりやすく震えていて。


……あおちゃんも、緊張してるの?


なつと一緒にいて、ちゃんとドキドキしてくれてるの?


もしそうだったら、なつは泣いて喜ぶのにな。