……もう、やだ。
なつ、すごくあおちゃんのこと意識してるみたいじゃん。
恥ずかしいよ……。
なつがひとりで尋常じゃないくらいの心臓のドキドキと戦っていると、
「ふふっ、なんかふたりとも、結婚したての夫婦みたいね」
「ええ。でも、それを言うなら、夫婦より付き合いたてのカップルじゃない?」
「あら、いいわね。可愛らしい」
っていうお母さんたちの声が横から聞こえてきて、なつは思わず顔をバッと上げた。
また一段と、心臓の鼓動が早くなる。
「あらっ、菜摘ちゃんが分かりやすく反応してるじゃない」
「ええ? お宅の碧くんの肩もちょっとピクッとしてたわよ」
「まさか、このふたり、本当にお付き合いしてたりしてね」
───ギクッ。
体が、無意識にそんな音をたてる。
………そうだ。
なつはまだ、お母さんたちに言ってないんだよね。
なつとあおちゃんが、付き合ってること。
なんていうか、お母さんたちにこのことを言うのは恥ずかしいし。
でも、あおちゃんと付き合ってからもう1年以上も経ってるのに、今まで気付かれなかったのは、きっとなつとあおちゃんがひとつも変わらなかったから。



