そう言った筒井くんは

ぐるぐるマフラーのはしを巻き取り、
自分に巻き始めた


私は呆然


「ねっねぇ...」

「なに?」

巻き終えた筒井くんは満面の笑み


「恥ずかしいです」

1つのマフラー二人で巻くなんて...


...ハルともやったことない



ポタッ...ポタッ


「あ...れ?」

「おわ!...そんなに嫌だった?」


筒井くんはごめんと呟いて
自分の首に巻きつけたマフラーをはずしていく


「待って、はずさないで」

それを私は止めた


「...何があったの?僕が聞くよ」

筒井くんの笑顔に...



「...最後まで聞いてね?」


私はそう答えてしまった

近くのベンチに二人で座る