「じゃあな」

1学年上の琉とは、下駄箱でお別れ。


次会うのは、帰り。ないしは休み時間だ。


あたしは「うん」と頷いて、笑顔を顔に貼り付けながら、教室へと向かった。








「おはよ〜」

教室のドアを開けて中に入る。


学校はそれなりに居やすいところだ。

陰口は言われるけど、全部本当のことだし。



耐えられないのは、このことかな。


「あのさぁ、天ノ川先輩と火那ちゃん、付き合ってるんでしょ?」


「え…うん」

この時ばかりはあたしの顔も強張る。


そして、1番許せない言葉が聞こえてくる。