「保護者」
「え?」
あたしは憮然として答える。
「保護者の了解を得たら良いよ」
「なら、やっぱり家に行かなきゃ……」
この男にも「遠慮」というスキルを身につけてほしいものだ。
「保護者の了解を得るには、病院に行くか、住所を頼りにどこかをうろつくしか無いからね」
「ーーーどういうこと?」
意味の分かっていない大橋君の前に、琉が現れた。
「一応、それ以外にも方法はあるよ」
「「え?」」大橋君と2人で聞き返す。
「両親がいない時は、うちが預かってることになってるから。
うちの親か、さもなくば俺だね」