「あれ。かな、何やってんの?」


次の時間が移動教室らしい琉が、前を通りかかった。

誰も使わなさそうなこの通路を使うところは、さすが琉だ。


あたしの様子を伺うためらしい。

琉曰く、人気の無いところにあたしはいるもの。
……らしい。



あたしは別に部屋端に積もってるホコリじゃないんだからと、その失礼な言い分が違うことを証明したくて。


幾度となく、人のたくさんいる場所を定位置にしてみたが、挫折した。




納得したくないけれど、今のところ事実なことは間違いない。