"好き"



自分の世界に入ってしまった俺の体が、ガクガクと揺すられる。

ハッと気が付いた俺は、揺する手を止め、相手の顔を見た。


「ココ…」

「大丈夫!?」


俺が答えるより早く、真が口を出す。

「大丈夫だ。そいつは、彼女みたいな妹に見捨てられて、寂しがってるだけだから」

「なっ…!!」

どこから突っ込んだら良いんだ?


「そっか。琉のこんな悲痛な顔、初めて見たからびっくりした」

ココが俺の頬を触りながら言う。


そこまでひどい顔してないぞ?俺は。