「ーーじゃ、大橋君が名前を呼べって言ったのは、あたしと恋仲になりたかったからってこと?」
「うん、そうやってさっきから言ってるじゃん。
だから、大橋が殴られるのも、かなが悪くないのも、本当だよ。
まぁ、あの時は揺すられたり、パニック起こしてた中でのあの暴力だったから、気を失ったんだろうけど。
大橋がびっくりしてたよ」
「うん、ごめん……」
あたしにはそれしか言えない。
春とはいえ、受験生になった琉におちおち授業に集中してられないような状況つくって。
あたしの勝手なトラウマで大橋君や琉に迷惑かけて。
挙句の果て、数学のテスト受けられなかったし、家まで琉と大橋君が送って来てくれたらしいし。
今日のあたし、何のために家から出たのか分からない。


