"好き"



「ーーーあれ?かな、1人じゃないの?」


頭を抱えて天を仰ぎそうになった時、救世主の琉が現れた。


あたしは今までの一連の出来事をまくしたてる。



「あー!琉!!あのねっ。
あたし、今日数学のテストあるって知らなくて、でもあたし数学やばいでしょ?
で、大橋君賢いから教えてもらおうと思ってたら、突然下の名前呼べとか言ってきてねっ!」


「ーーー下の、名前?」

それまでずっと黙っていた琉が、初めて喋った。

「う、うん…」

なんでそんなに怒ってんの?


何がいけなかった?


いきなりこんなこと言っちゃ迷惑だった……?



あたしは暗闇に突き落とされそうになる。


琉に……琉に、見捨てられたら、あたし本当に1人ぼっちだ。


孤独で、嫌われ者で……


いらない、不必要な、人間だ。